あたしの王子様

昼休み。
あたしは手紙に書いてあった場所
に行った。
「ここだ…」
廊下の1番奥にある空き教室。
ガラッ…──
入ってみると、誰もいない。
窓の近くに行って、外を眺めた。
すると、ドアが開いた。

「ごめん。遅くなっちゃって!!」
「いえ…」
松田先輩は一般的に言うカッコい
いタイプの人だった。
「…あのさ、俺と付き合って下さい。」
先輩はそう言うと、頭を下げた。
「あの〜、何であたしを…?」
「初めて会った時に好きになった…」
「へぇ…?」
あたし、この人と会った事あるっけ?
「俺の事、わかんない?…じゃ、こうすればわかる?」



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