あたしの王子様

空き教室の前に行くと、中から声
が聞こえた。
「いやッ…!!」
日向の声だった。
俺は、ドアを力一杯に開けた。

教室の中に入ると、日向が男に
キスされそうになってた。   「やめろッ!!」
俺はその男を日向から離した。
押されて後ろに倒れた男は、俺を
睨むと走って教室を出て行った。

「大丈夫か!?」
日向は泣きながらうなずいた。
俺は泣いている日向を強く抱き締
めた。
「…俺がついてる」
日向は俺の背中にしがみついた。

俺はこの時思った。
“俺が日向を守る”って。


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