アイツの彼女~どうしても、守りたかったもの~
それはもう何十年も前のこと・・・・。


俺とアイツ、

奏と響は一卵性の双子として生まれてきた。

アイツが良く泣くのに対して

俺はいつも笑っていたらしい。

だからこそ俺とアイツの区別がつけられたという。

しかしだんだんと育つにつれ似ていく顔立ちに

親は俺とアイツを区別することを諦めたという。

顔立ちだけではない、

体も隅から隅まで同じ。

行動パターンさえも一緒だった。

どんなに長くいる奴でさえ

俺とアイツを区別できる奴など

いなかった。

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