アイツの彼女～どうしても、守りたかったもの～

だからだろう、

俺もアイツも誰とも付き合わなかった。

どうせ、俺自身を見ていないんだろう?と

アイツと俺を区別できるのか?と

俺のこと本当に好きなんじゃないんだろう?と

いつだって求めている問いかけを

必死に飲み込んだ････。

『響君のこと、好きです!!』

『奏クンと響クン、どっちでもいいんだけどぉ、

奏クンとの方がよくはなすしぃ。』

『貴方に振られたら、響君に告白する。』

･･･････････････････。

いつの告白だって、゛アイツと俺゛自身を見ていない。

響はアイツ、俺は奏だけど?みたいな。

どっちでもいいとか、そんくらいの気持ちで告ってくんな。

お前らは俺たちの何を知っているんだよ?

何が好きで、

嫌いで、

得意で、

苦手で。

何も知らないだろう?

俺とアイツを区別することさえも出来ないくせに･････。

そんな程度で･････、

軽々しいこというな。