アイツの彼女~どうしても、守りたかったもの~
それでも、

俺たちは心の汚さをかくしていつだって

笑顔で『ごめんね?』

そういって言った。

心を締め付ける苦しみも

突き刺さる痛みも

全て、隠して。


そんなことがあってから、俺たちは笑顔をモットーとした。

それは心の痛みを、汚さを、脆さをごまかすため。

かくすため。

みんなの顔色を伺い、

喜ぶことをした。

いろんなことをした。

入学式では新任のかわいい先生にいきなり

『先生!!惚れました!!』そうさけんだり

授業中にはわざと早弁したり、

とにかくみんなが笑うようなことをした・・・・・。

そんなことだから、友達もいっぱいいたし、

先生にも問題児としてだが気に入られていた。

とおりすぎる奴らには片っ端から声かけられるし・・・・。

文化祭だってステージで馬鹿騒ぎ。

プールがあれば、シンクロもやった。

ほんとに馬鹿らしい・・・・。

そう思う心のどこかでそれを見て笑う奴らを

見下していた。

低レベルだなと・・・・。


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