ネット彼氏
私の後ろには、さっきの不良さん達がいた。
「ひでぇよなー。
朝知り合った俺に、声もなぁーんもかけてくれねーなんて」
「その態度が嫌われる原因だ」
「ぎゃは!確かにー」
た、大変だよ…
泣きそう……。
怖い、怖い、怖い、怖い、怖い。
今朝は、感じなかった怖さ。
今は、恐怖感で胸がいっぱい。
『っ』
「都…?
!!大丈夫?!」
ゆんちゃんには、私が男の人が嫌いって、言ってある。
「…あ?」
金髪ピアスの不良さんが、私に近寄ってきた。
不良さんの気分を害したみたい。
あぁ……殴られるのかな…
「腹、痛いのか?」
『へ?』
「だってよ……眉間に皺寄せてたから………てっきり…」
前言撤回。
この人は、殴るなんてこと…しないみたい。
『あ、いえ…あの…』
「あ、悪ぃ……
察してやればよかったんだけどよ…」
『はい?』
察するって…何を?
「女の子特有のアレだろ?」
『…』
もっと恥ずかしいわボケ。
…あ、キャラ崩壊しちゃった。
『ち、違いますっ』
「は?違うの?
てっきりちゃっかり………生r…」
ドガ!
不良さんの言葉が終わる前に、鈍い音が響いた。