HUMMING LIFE
そんなことを思いながら、
優香が頬杖をついた時だった。



「ねえっ…優香ぁ!実奈!美嘉ぁ!
 聞いてよ、聞いて!」



悲鳴に近い声を上げながら、
宏香が教室に転がり込んできた。



「どうだった?
 誰だったぁ?!」



美嘉が目を輝かせながら
宏香に食い付いた…が、
宏香の目を見て口をつぐんだ。



「え…。」



「…」



沈黙…。



「…どうしたの。」



実奈が沈黙を破る。



「それがっ…誰も来なかったのっ!」



(嘘…それ、酷い…。
だって、宏香あんなに楽しみに
してたのに…!)



優香は宏香に同情した。
< 14 / 27 >

この作品をシェア

pagetop