HUMMING LIFE
優香は、自分が花梨の名字を
知らなかったことに気付く。



「花梨…?
 …あっ!
 ああ!…え、え…し、知らない。
 知らないな、先生は。」



い、忙しいんじゃないのー?
って田丸先生は慌てている。



(受付のお母さんと同様、
なんで慌てんの?)



違和感を感じた。
…忙しいって、なんで?



「な、なんだ?
 あ、あいつと友達になったのか?」



「えー…。」



(良いんだよね?
友達だって言って良いよね?)



「はい、そうで…。」



そうですって言いきろうとしたら、
田丸先生がドアを向いていることに
気が付いた。



「あ…来た…。」



え?
と思って、優香もドアを見ている。
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