キャラメル スウィート



「…別に」


さっきと全然違う態度。

変わり身速いな…。

…けど、これがいい。

胸が暖かくて…安心する。


「なぁ、亜香梨!」

「…何」

「名前呼んでくれ!!」


………


「お前は犬か」

「犬でいいからさ〜♪
 つか、犬になるっつったろ?」


本気だったのか…。

こんな犬いらないんだけど。

―キーンコーン…


「あ、チャイム鳴った。
 柚姫行こ」

「うん♪」

「俺は!?」


…めんどくさいやつだなぁ…。


「早くしないと置いてくから」


言った途端、顔が輝く。

…単純、カワイイッ。


「亜香梨?どうした??」


しゃがんで、あたしの顔を覗き込む。

あ、目…茶色なんだ。

上目遣いであたしを見てくるその姿に…


「…ッ」


ふいっと目を逸らした。


「??」

「恭一くん、亜香梨照れてるだけだから気にしないで〜?」

「柚姫!」


思わず声を上げた。



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