キャラメル スウィート



ハッとして恭一を見る。


「照れてるって…何かあったのか?」


何コイツ実は天然!?

…くそ、ドツボ突いてきやがる…!


「いいからアンタは掃除行きなさい」

「…やだ」

「は?」


形のいい唇を突き出して、拗ねる恭一。


「俺はアンタじゃない!」


…お前はガキかっつーの。


「はぁ…」


じっと見つめてくる視線を無視する。

柚姫は面白がってみてるだけだし…。

…後で奢らせてやる。


「早く掃除行きなよ。…恭一」

「〜〜ッおう!」


子供みたいな、犬みたいなあの笑顔。


「…不良のくせに」

「恭一くんって亜香梨のタイプだよね!?」

「…はぁ?」


何言ってんの柚姫…。

とうとう頭イカれた?


「だってさ〜!
 カッコよくて、けど笑顔可愛くて、優しいじゃん!?」


…確かに当てはまるけど。

柚姫に言われるとビミョーなのは何で…?


「どーでもいい。置いてくよ」



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