キャラメル スウィート
2.
*突風少女
―キーンコーンカーンコーン♪
4限終わりの鐘が鳴る。
それと同時に恭一が起きた。
生徒たちが立ち上がって礼をする。
あたしも適当にして、隣を見た。
「ふぁ〜〜〜…!
はよ、亜香梨!」
「…おはよ」
何でお昼ちょうどに起きれるんだ…。
呆れつつ、少し笑う。
こういうとこも好きだし。
鞄からお弁当を取り出して席を立った。
「やっと終わったね〜!
もうお腹ペコペコだよ〜」
お腹を擦って笑う柚姫。
あとは恭一だけ。
「恭一、早く」
「おう!…あ?」
鞄をごそごそする恭一。
何やってんだろ??
「弁当…ねぇし」
「は?てか今日、お弁当なんだ?」
いつも購買なのに…珍しい。
「ん、あぁ…どうすっかなぁ」
「お金は?いつも持ってるじゃん!」
「今金欠なんだよ…」
柚姫と恭一が近づいて話す。
…近くないですか。
「貸そうか?」
「は!?いやいや…亜香梨から金なんて借りれねぇよ!」