キャラメル スウィート



さっき借りないって言ったくせに?

…ふざけんな


「柚姫、行こ」

「「え?」」

「2人で食べればいいじゃん、こっちも2人で食べるし」


財布から500円玉を出して恭一に投げた。

慌てて受け取る恭一。

そんなにその子がいいんだ?

恭一のバーカ!

もう知らない。


「行こ、柚姫っ」


柚姫の腕を掴んで引っ張る。

恭一なんて大っ嫌い!


「ちょ、亜香梨!いいの!?」

「別に!」


恭一のバカバカバカ!

何で引き留めないの?

何でその子のそばにいるの?


「亜香梨、待てよ!」


肩を掴まれて、無理矢理振り向かされた。

…ちょっと嬉しい。

恭一、追いかけて来てくれたんだ…。


「亜香梨、絵里奈は…っ」

「恭ちゃーん!
 何でえりのこと置いてくのー!?」

「あ、わりっ」


…やっぱその子もいるんじゃん。

ほんと、どーゆー関係?

さっきまでは寂しかったけど、今はイライラしてきた。



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