キャラメル スウィート

ただミーハーな女たちと、一緒にしないでよ。

あたしは恭一の顔だけ見てるわけじゃない。

トゲトゲのあたしを、恭一は少しずつ包んでくれた。

そんな優しさが…あたしは、好きで。


「あたしは、本気よ｣


絵里奈の目を見て言う。


「…ふふ、やっぱり亜香梨さんって面白ーい！｣

「は…？｣


何この女ふざけてんの？

いい加減シバいていいかな。


「お待たせ！｣


…相変わらず良いような悪いようなタイミングで…。

やっぱり笑顔で、あたしのとこに来る。


「ちょっとぬりぃかもだけど、ほら！｣

「…ありがと｣

「〜ッ！｣


…あたし、これでも素直になったほうでしょ。

下向いてだけど、ちょっと笑う。


「〜〜亜香梨ぃっ！｣

「!?…放せバカ！｣


―バシッ


「いってぇ!!｣

「調子にのるな…っ｣


つい、抱きついてきた恭一を殴ってしまった。

ああ、この手が…っ。

いやでも、急に抱きつく恭一も悪い。