キャラメル スウィート
あたし冬生まれだし。
「じゃあ祭り!
浴衣姿綺麗だろーなぁ…」
「あたし浴衣着ないから。
めんどくさいもん」
「…」
夏って、スキじゃない。
ダイッキライ。
だって…アイツと仲良くしすぎたから…。
「てかうちらバイトだし」
「はぁー!?」
見事な間抜け面を披露する恭一。
うん、まぁ…そうゆうとこも可愛いんだけど。
けど長期休暇は稼ぎ時だし、譲れない。
服買いたいし、ミュールも買いたいし。
街路樹が立ち並ぶ中を歩いていく。
頭はもちろん、ほしい物を考えて。
「夏に海行かなくてどうすんだよ!
蒼い空と海…白い砂浜…そして亜香梨の水…ぶへっ!」
「それが狙いかっ!」
すかさず回し蹴りっ!
油断してたのか、あっさり入った。
噎せて踞る恭一を仁王立ちして見下ろす。
まぁそんなことだろうと思ってたけどね…。
ほんとにそうだったとは。
「恭一くん、ゆっとくけど亜香梨水着着ないよ?」
「はっ!?何で!?!?」