キャラメル スウィート



「焼けたくない」


まあ他にもいろいろあるけど。

それはめんどくさいからスルー。


「でもさぁ亜香梨…ほら、海だぜ?」

「だから何?」

「泳がなきゃ損だろ!」

「だいたいどうやって行く気?」


そこが1番重要でしょ。

うちらは車もバイクもないし、近くに海もない。

なのに海とか…本気で、バカじゃないの?

1つため息を溢して、歩き出す。

ジリジリ暑い外には居たくない。


「そうだ!
 桐生さんに連れてってもらえばよくない!?」


あ、桐生さんってのは、バイト先のトリマーね。

全然出番ないから、念のため。

まあ桐生さんなら車も持ってそうだけど…。

夏にあの人の近くにいたくないんだよねぇ…。

だって暑苦しい…。







「と、ゆーわけでお願いしましたっ!」

「ほんと何してくれちゃってんのまじで暑いんだけどてか溶ける寸前ギリギリなんだけど意識フラフラしてんだけど倒れたらどうすんのってか聞いてる柚姫?」



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