キャラメル スウィート
軽ーく朦朧とする中で柚姫の胸ぐらを掴む。
ここは海…ほんとに来ちゃったんですけどー。
店長がOKなんて出すから…。
メンツはもちろん、あたし柚姫恭一桐生さんの4人。
…今すぐ帰りたい。
「うん、大分亜香梨がキレてるのは分かったけど取り敢えず泳ごう!」
「1人で泳いでろ」
突き飛ばして海に放り込む。
水しぶきが飛んでこない内に、パラソルへ向かう。
そこには1人、横たわる恭一がいた。
「…恭一、どうしたの?」
「…ほんとに水着着ないんだな…」
て、まだ引きずってたんかい。
ツッコミ代わりに1発殴っとく。
それから、隣に腰かけた。
あたしの服装は黄色のパイル生地のパーカーにデニムのショーパン。
中にはタンクの重ね着を着て、パンク系の帽子。
んでゴツめのネックレス。
「あーあ…見たかったなぁ…」
憂いを帯びた顔で、ため息をつくから
どうしようもなく、なるじゃんか…。