キャラメル スウィート



あたしほんと…恭一にべた惚れ、だ。

恭一がいなきゃもう生きていけないの…。


「てか何でこんな沖まで連れてきたの?」


まさかこんなことするためとか…。

そんなことだったらもう1回頭突きしてやる。

あたしの決意に気付いたのか、目を逸らす。

けどその答えは、あたしが想像してたのと全然違った。


「亜香梨の水着姿…誰にも見せたくねぇ、から…」


真っ赤になりながらそう呟いた恭一に

頭突きできる人がいるんなら、見てみたい。

あたしは即KO負け。

恭一につられてあたしまで顔が熱くなった。

そんなの、あたしが我慢すればいいだけなのに。

あぁ、もう…ほんと、バカ。


「亜香梨?どうした?
 顔赤いぞ…?」

「…っ」


顔を包まれて、上を向かされる。

なのに気付かないって…どんだけ鈍感なわけ?

まぁ、そんなとこも可愛いんだけど…

て、何言ってんのあたし!!


「亜香梨?」

「…はなせバカッ!」


海中で蹴り上げる。

どこに当たったのか、よくわかんないけど。



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