キャラメル スウィート



赤いシロップをかけて、最上級の笑顔で渡してくる。


「浴衣ちょー可愛いぜ!
 誰にも見せたくねぇくらい…さ」


そう言って、顔を真っ赤にするから

あたしまでつられて顔が熱くなった。


「バカっ何言ってんの?」


小銭を渡して、1口食べた。

甘くて美味しい。

やっぱこれ食べないとね。

柚姫の分を削ってる姿を眺めた。

何人の女の子たちがこの姿を見てきたんだろう…。

…ヤキモチ何かじゃないし。


「おう、えらいぺっぴんさんやな。
 俺とええことせーへん?」


思わずぴしゃりと固まった。


「新(アラタ)さん!
 変なこと言わないで下さいよ!」

「お前の女やないんやろー?
 気にすんなや」


それで黙ってしまう恭一。

よっわ…確かにあたしは恭一の女じゃないけどさ…。

気分落ちる…。


「ジョーダンやんけ。
 もうお前行ってええわぁ。
 うっとーしーねん」

「まじっすか!?よっしゃあ!!
 亜香梨、ちょっと待ってろよ!」



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