夢と現実
「宇宙はどんなだろう」


「広いんだよ」


「きっと広いんだろうね」

「おじさん」


「なに」


「もし僕が宇宙で、迷ってしまったり溺れてしまったりしたら」


「うん」


「その時は手をひいてね」

「わかったよ」


不安気だった子供の表情が、霧が晴れたように明るくなった。

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