君と生きる【実話】
はじまり
結局寝たのは朝だった
何回も何回も身体を重ね、疲れて眠りについた
こんなに何も考えずゆっくり眠れたのは、どれくらいぶりだろう
「おはよ」
目が覚めると、すでに男は起きて煙草を吸っていた
瑠奈も着衣を整え、煙草に火をつける
「これ吸ったら帰るよ」
「送るよ。昼飯食ってこ」
瑠奈は小さく頷き、家をでた
男は帰り道の途中にあるファミレスで車を止める
「ここでいい?」
そこは、智也とも数回いった場所だった
「どうした?」
男の言葉でふと我にかえる
「あ‥いいよ」
手を引かれ店内にはいる
案内された席は、無惨にも智也と座った席だった
笑いあい、幸せだった時
手をのばせばすぐに触れられる距離にいたのに‥
もう戻ることない時間
一体、私はいつまでこんな思いを続けるのだろう‥
きっと、永遠に―‥
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