君と生きる【実話】
その日は、雨のひどい夜だった
テレビには洪水警報の文字
遊びにくる仲間もいなくて、秀も彼女のとこにいってて、二人きりの夜
瑠奈にくっついてテレビをみる光星
そんな"普通の恋人"のような時間
♪〜
「ごめん、瑠奈だ」
携帯の着信音が鳴り響く
音楽を聞いただけでわかるのは、その相手が"仲間"だということ
画面には
雅也(マサヤ)
と、浮かんでいた
「出ねぇの?」
光星の問いに答えることもせず、ただ鳴り続ける携帯を見つめていた
智也と別れたあの日から、遮断した仲間達からの連絡
瑠奈をずっと想い続けてくれていた雅也
支え続けてくれた人を裏切って‥
このままでいいの?―‥
「‥ちょっと出てくる」
光星にそう言い残して、急いで家をでる
外にでると、どしゃぶりの雨の隙間から、欠けた月がうっすら見えた
智也‥
あなたは今
誰を想っていますか‥?
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