君と生きる【実話】
それから瑠奈の無気力な生活は、少しずつ変わっていった
何も見えない暗闇の中を、手探りで進んでいく生活
智也の分も生きるため‥
空を見上げれば、いつだって瑠奈を見守ってくれている
大切な人達―‥
自分の限界なんて、とっくに越えていた
もう、泣かない―‥
そう決めた
―‥
智也の49日も終わった頃、瑠奈は光星のアパートの前にいた
戻ってきたわけじゃない
あれから毎日かかすことなく、かかってくる着信
どうするにしろ、光星には会わなきゃいけないと思っていた
車があるのを確認して、インターホンを鳴らす
「‥はい」
少しして、やる気のない光星の声が聞こえた
「‥瑠奈だけど」
その瞬間、驚くほど早く、玄関のドアが開いた
「‥瑠奈‥お前っ!」
怒られると思った
なのに、瑠奈の身体は光星の身体にすっぽりと包まれていた
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