君と生きる【実話】
日曜は仕事が休みの光星
瑠奈が起きた時には、家にいなかった
パチンコかな‥
そんなことを思いながら、部屋でダラダラしながら光星の帰りを待つ
―‥
遅い‥
そうだ!電話してみよう
瑠奈が自分から男に連絡するなんて、彼氏であってもまずないことだ
しかし、肝心な携帯が見つからない‥
プルルッ―‥
その時ちょうど、家電がなった
「もしもーし」
「瑠奈?俺だけど」
電話の相手は、光星だった
何故かテンションの高い光星
待ち疲れた瑠奈は、少しイライラした
「ねー瑠奈の携帯知らない?」
「あー俺がもってるよ」
やっぱり‥
なんとなくそんな気がしていた
あまりにも普通に言うから、呆れてしまう
「そんなことより、今から駅前の××にこい」
「‥はあ?」
「きたら金払うから、タクシーでこいよ!じゃーなっ!」
そう言って、一方的に電話を切られた
携帯を返してもらうために、用意をして指定された場所にタクシーで向かう
××とは駅前にある居酒屋だ
大貴達と飲んでるんだろうな、と思っていた
居酒屋に着き、中に入る
「何名様ですか?」
爽やかなお兄さんが、笑顔で駆け寄ってきた
「えっと、連れが中にいるんで‥」
「あ、団体様で予約の神崎様でしょうか?」
団体‥?
でも、神崎というのは光星の苗字だ
「瑠奈っ!」
瑠奈が困っていると、光星が奥の座敷から出てきた
「こっちこっち」
瑠奈の腕を掴み、ご機嫌で誘導する
団体様用の座敷の前で、光星が足を止めた
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