君と生きる【実話】
それから、たくさんの人達に誕生日を盛大に祝ってもらった
久しぶりにお酒も進む
「光星くんって、少し智也くんに似てるね」
綾が瑠奈に近寄り、コソッと耳元で話す
「‥そう?」
「去年の瑠奈の誕生日のこと、思い出しちゃった」
綾にそう言われて、去年の誕生日を思い出した
智也が、雅也達と綾達、お兄ちゃん達を集めて、誕生日会を開いてくれたこと
「そうだね‥」
智也のことを想うと、辛くて胸が苦しくなる
なのに何故、思い出を蘇らすと、こんなにも暖かい気持ちになれるんだろう‥
―‥
綾達の元を離れて、光星達のところへいく
「光星、今日はありがとうね‥」
「久しぶりにちゃんと笑ってるとこ見れたから、よかったよ」
光星はそう言って、照れくさそうに顔を背けた
瑠奈のことを心配していたんだろう
なんだか今日の光星は、可愛くみえた
ありがとう‥
もう一度、胸の中で呟いた
そういう一生懸命なとこ
自分よりも瑠奈を考えてくれるとこ
智也にそっくり‥
だから私は
あなたを突き放せなかったのかもしれない‥
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