君と生きる【実話】
告白
「ちょっとトイレいってくる」
いい具合に酔っぱらい、瑠奈は席を立つ
「大丈夫か?」
「へーきだよ」
心配する光星に笑顔を向けて、トイレに向かった
―‥
「よっ」
トイレを出ると、瑠奈を待ってたかのように、雅也がいた
「ここじゃ誰かきたらアレだから、ちょっといいか?」
「うん、いいよ」
何か話でもあるのかと思い、雅也の後に続いて店を出る
そして、店の横にあるコンクリートに腰かけた
「‥なんか、こうやって瑠奈と二人っきりなんて久々だな」
雅也は懐かしむように、瑠奈の頭に手を置いて笑う
「‥ほんとだね」
智也といた頃は、雅也がいて仲間達がいて‥
男軍団の中に一人でも、笑顔が絶えなかった
「‥光星さんとは、うまくいってんの?」
「ん‥まぁぼちぼち」
雅也の問いに、言葉を濁らす
智也とのことを一番身近で見てきた雅也に、今の光星との話はしたくなかった
「‥瑠奈は、光星さんのこと、好きか?」
一番、聞かれたくない質問
「‥わかんない。でも、智也のことを好きでもいいって言ってくれたんだ」
でも、雅也だから、ありのままの気持ちを答えた
きっと雅也は、気付いているから‥
「それは、光星さんの気持ちを利用してんの?」
雅也は真っ直ぐ、瑠奈の目を見つめる
「‥そうだよ」
瑠奈は、視線を反らして呟いた
.