向かい合わせの恋





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「…ありがとう。じゃあね!」






なんだかいつもと少し違う態度を思い返す。



はあ…あいつ今日は不機嫌だったなあ…





俺は会社のデスクに向かいながら深くため息をついた。





「柳下ー!何何?浮かない顔して。」



俺の背中をバシバシ叩きながら大声を上げるこいつは…




「荒川か…。」




会社の同期。


何かと絡んできて若干うざいんだよな。





ま、いいけど。




「まさか、これ?」


ニヤケ顔で小指を立てる仕草。



「なんだよ、その指は。」



ったく。








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