―雪女郎― 凪雛
氷雨も、呉葉に火を貰って煙管をふかし始めた。







「ふっ・・・」






「からかうな。」







呉葉は言った。







「もう十五年も経つのか。」







しばらくして氷雨がポツリと呟いた。







「・・・風華姐さん・・・・・・」







呉葉と氷雨は中を見つめた。







「花魁道中で見たのが最後っだったっけな・・・」










「先秦倶の華徠としての姐さんを・・・」








「凪雛は、未だ解放されてないだろう?」








氷雨が、心配そうに言った。








「そりゃ・・・雪洞がいるんだもの。」








何かが・・・狂い始めていた。







今まで隠し続けた何かが・・・
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