―雪女郎― 凪雛
第八夜
時は少し遡り、夜見世が始まる前の、夕七つ時。
「凪雛、氷雨の身請けは、正式に決まった。しかし・・・」
「希望の通り、二月一日の夜中。誰にも見送られずに、迎えを頼むということになった。」
女将は、それだけを言った。
凪雛と氷雨は、頭を下げた。
「呉葉は・・・礎に。」
「はい。礎にお頼み申しんす。わっちは、一月三十一日に・・・」
呉葉も頭を下げた。
「ようやく・・・解放されるのか。」
しばらくして、女将が言った。
「解放なんて言わないでおくんなし。わっちたちが今あるのは・・・風華姐さんのお陰でありんす。」
凪雛が微笑んだ。
「凪雛、氷雨の身請けは、正式に決まった。しかし・・・」
「希望の通り、二月一日の夜中。誰にも見送られずに、迎えを頼むということになった。」
女将は、それだけを言った。
凪雛と氷雨は、頭を下げた。
「呉葉は・・・礎に。」
「はい。礎にお頼み申しんす。わっちは、一月三十一日に・・・」
呉葉も頭を下げた。
「ようやく・・・解放されるのか。」
しばらくして、女将が言った。
「解放なんて言わないでおくんなし。わっちたちが今あるのは・・・風華姐さんのお陰でありんす。」
凪雛が微笑んだ。