―雪女郎― 凪雛
「凪だ!いいから、早く仕事場に連れて行け。」








一番幼げに見えながらも、歳十。







風華を睨んだ。







風華は、じっとその瞳を見据えた。








「ダメでありんす。」







「アンタは、遊女になれない。」







風華は冷たく言った。







「母さんに親孝行もできん。」







あぐらをかいて、煙管に火をつけた。








「オマエには覚悟ってもんがないでありんす。そんなの、いらねぇ。」








「覚悟なら・・・できている!!」
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