―雪女郎― 凪雛
第十六夜
しんしんと深い雪が降る夜だった。
「天秤。」
天秤を静かに呼ぶ声がした。
「風華・・・」
その声に飛び起き、天秤は庭へと出た。
そこに立っていたのは、深紅の打ち掛けを羽織ったなんとも美しき女性。
「風華・・・」
うめくように呟くと、その女性は振り返り、満面の笑みで話しかけた。
「久方ぶりでありんすな。」
腕には、何かの包みを抱えていた。
「天秤。」
天秤を静かに呼ぶ声がした。
「風華・・・」
その声に飛び起き、天秤は庭へと出た。
そこに立っていたのは、深紅の打ち掛けを羽織ったなんとも美しき女性。
「風華・・・」
うめくように呟くと、その女性は振り返り、満面の笑みで話しかけた。
「久方ぶりでありんすな。」
腕には、何かの包みを抱えていた。