―雪女郎― 凪雛
「お願い。天秤。」









「この子は、わっちにとてもよく似てる。そんな・・・気がする。」








「分かったよ。」








天秤は、答えた。








「三つ目に・・・この子の行く末と、幸せを祈ってあげて欲しいの。」









風華の瞳には静かに涙が、浮かんでいた。









「承知した。」








天秤は、風華の思いを察して答えた。









「ありがとう、天秤。思い残すことはない。」








そう言って、立ち上がった。
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