あなたまでの距離
まったく…ゆりったら…。
私が西藤君の事を好きなのは、誰にも内緒にしてたのに、ゆりにはすぐにばれてしまった。


ゆり曰く、

『だって。菜々子はすぐ顔に出るからバレバレなんだもん』

だそうだ///




ふと視線を感じて、横を見ると、さっきまで外を眺めていた西藤くんがこっちを見ていた…

『さ、西藤くん…な、何?』

どぎまぎしながら話かけると、

「…お前ってさっきから1人で百面相してて…面白いな〜」

クスクスと笑われた

『…百面相って…してたかなぁ?』

自分の頬に手を当てて首を傾げる

「してたしてたっ!片野って真面目で話かけちゃいけない雰囲気だったけど、意外に面白いやつだったんだな〜」


満面の笑顔で言われて、恥ずかしくて何も言い返せなくなってしまった…

「片野…?わりぃ…もしかして怒った?」

西藤くんが、心配そうな顔をして私の顔を覗き込むから、

『…へっ?ううんっ…怒ってない…れす…っいたっ』
慌てて答えたら舌を噛んでしまった。

「だ、大丈夫か?」

心配してくれてるみたいだけど…肩が震えてる…
笑うの我慢してるんだな〜
『だ、大丈夫!ちょっと噛んだだけ…って西藤くんっ』

とうとう、西藤くんは爆笑して

「あははっ。悪い…でも本当、お前最高〜!これからよろしくな!」

と、笑いながら私の肩を叩いた

『〜あの…』

反論しようとした時…担任の先生が教室に入ってきた。

(も〜。笑われたよぅ〜///)

(でも…こんなに自然に話せたの初めて…かも)

またまた自然に顔が綻んでしまうのであった…
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