先生

この人に
話せたら
どれだけ楽だろう……

そう
何度も何度も
考えた。



だけどやっぱり
言えるはずなんてない…

言ってはいけない……



「とりあえず
保健室で休むか…」



私は中尾先生に
支えられながら
保健室のベッドに
横になった。



「それじゃ
俺は戻るからな……」


「はい…
ありがとうございました」




私は先生に
お礼を言って目を閉じた。









「潰れんなよ……」








中尾先生は
そう一言
言い残すと
保健室を後にした……

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