先生

もぅ
ほっといてほしかった。
そっとしといてほしかった。


頑張ってあなたのこと
思い出にしなきゃ
いけないのに……

忘れなきゃいけないのに……




ねぇ…
あなたのことを考えると
涙がとまらないの……

泣けるくらい
大好きなの……

先生…
私どうすればいい……?





「優月!!
お前ちょっと来い…」


私は中尾先生に
腕を引かれながら
外のベンチまで
連れて行かれた。


「お前どうした?
最近、クラスでは
だいぶよくなってるじゃないか。

何がお前を
そこまで追い詰めてる?」


先生の言葉に
手足が震えだした。


「なんでもない…」


ただそう答えることしか
出来なかった。


「言えよ、
お前がつらいだけだろ」

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