先生
中尾先生
「なんですか…?」
放課後、
私は中庭のベンチに
中尾先生と並んで座った。
「お前、
最近元気になってきたな」
そう言って
中尾先生は微笑む。
「おかげさまで…
ありがとうございます」
「なぁ…優月…」
中尾先生が
空を見上げながら
ゆっくり口を開いた。
「お前の好きなやつって
どんなやつ……?」
え…?
急な問いかけに
びっくりした……
どんなやつって
言われても……
不思議に思った私は
空を見上げている
中尾先生の横顔を
見たけど
すごく真剣な顔をしていて……
「あ…
優しくていい人ですよ…」