先生

「ここでいいですよ」

近所の人や
知り合いに見つかったら
ヤバいので
私は家までは送って
もらわず
近くでおろしてもらった。


「先生、ありがとうね」

「おう、明日も頑張れよ!」



車を降りようとしたけど
なぜだか急に
切なさが
こみあげてきて……


「やっぱ降りたくない…」


そんな私のわがままに
先生は困ったように
笑った。


「ほら、優月……」








チュッ……





「それじゃ、
またメールしろよ〜」



先生の不意討ちのキスに
やられてしまった……

私は火照っていく顔を
おさえながらも
家までの道のり、
幸せ気分で歩いていた……

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