先生
「俺はな、
お前がいいかなって
思ったの。
お前ならそういうの
きちんと出来そうだからさ。
だからお願い…
考えてみてくれよ。」
ほめ殺し作戦ですか!?
なんてね……
そんなわけないっか。
でも
いきなりそんなこと
言われてもね……
私そんなに
責任感とかもないし、
正直自信ないし……
「でも……」
私が自信なさげに
答えると
先生は優しく言った。
「別にすぐ
答えださなくてもいいから。
決まったら言いにきな!!」
そして大きな手で
私の頭を撫でた……
思わず
ドキッとしてしまったのは
もちろん秘密。
私はその後、ちょこっと
先生と世間話をすると
自分の教室へと
戻っていった……
「おっ、優月おかえり〜
どうだった?
怒られなかったの?」
教室につくと
鈴は心配しつつも
ちょっと面白そうに
聞いてきた。
「残念ながら
怒られてませーん。
実はね……」
私はさっきの出来事の
一部始終を鈴に話した。
「やりなよ!!
優月なら大丈夫だって!!」
そう言って鈴は
私の肩をバシバシ叩いた。
「でもなぁ…自信ないし…」
「だけど先生は
優月なら大丈夫と思ったから
言ったんだと思うよ?
だから頑張ってみなよ。」
鈴の笑顔が、
言葉が、
自信につながった気がした。
「そうだね…
やってみようかな!!」
本当自分でも単純すぎると思う。
だけど応援してくれた鈴を
そして
私に頼んでくれた先生の思いを
無駄にしたくは
なかったんだ。