水色なお姫様
席に着くといやでも耳に入ってくる女子高生のはじける声。
一応あたしも女子高生なんだけどね。
クラスの女子は、いろいろと話しかけているようだが
転校生の声は全く聞こえなかった。
まぁ、これだけの人がキャーキャー言ってれば
かき消されてしまうだろう。
少しして、美妃が転校生のことを教えてくれた。
名前 垣本智吾<かきもと ともあ>
もともと 近辺に住んでいたが事情により転校。
ふーん、垣本君ね。まっ興味ないけど。
ちょっとしてから チャイムが鳴った。
群がっていた女子たちはそろそろと自分の席に戻っていった。
やっと、落ち着ける。
ん?垣本だっけ?
涼しい顔をして外をみている。
今まであんなにさわがれたのに
まさかコイツ全て無視?!
なんかオモシロッ
このとき、顔が緩んだことにあたしは気づかなかった。