水色なお姫様
あたしたちも帰りの準備をして、昇降口を目指した。
あたしたちの学校には、昇降口の脇にプールとテニスコートがあり、反対側に体育館がある。
そして、今立っている昇降口の目の前にただっぴろい校庭が広がっている。
テニスコートを横目で見ながら歩いていると、ラケットを持ち、ボールを追いかけているあいつが目に入った。
なんだかすごく、似合っている。
まるで、あいつの為に作られたスポーツの様だ。
「何、みてんの?」
美妃に言われてあたしは、やっとあいつを見ていた事に気がついた。
二人で校門を目指して歩く
ちょっと歩くと、ユニホーム姿で走るハルにぃがいた。
こんなあたしでも、ちょっとドキッっとしてしまうくらいかっこいい。
テニスが似合うもう一人だ、
少しゆっくり歩いていたからか、あたしたちの目の前に1周してきたと思われる、ハルにぃが立っていた。
「はぁ。俺部長なのに、遅刻しちまった。掃除当番のやつが早退しちまって・・・代わりに俺って訳。」
ハルにぃがため息をつく。
ハルにぃらしいなと思いつつ部長であったことにビックリした。