水色なお姫様




「あっ、そういえば新しい子入ったでしょ。1年の・・・」


美妃が突然ハルにぃに尋ねた。
ハルにぃは

「あぁ、お前たちと同じクラスでしょ。なんつったっけ・・・?」

「垣本 智吾」


「そうそう。そいつ。あいつさぁ、超上手いんだよ。テニス似合うし。」

そういって少し悔しそうな顔をするハルにぃ。
でも。すぐに笑顔で

「まっ、俺の方が上だけどな」

と言った。そして、じゃっ!!っと手を振って、テニスコートに走っていった。

負けず嫌いなハルにぃを見て、新しい一面を発見した気がした。

そんなハルにぃの背中を見送って、あたし達も帰路についた。



少し歩くと、曲がり角がある。
ここで美妃とは、バイバイをする。

朝は迎えに来てもらうが、ここからは1人である。

いつも通り、手を振って別れた。


もう少し行くと、公園がある。



公園の前であたしは足をとめた。というか、自然と止まってしまった。

公園には・・・
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