水色なお姫様




なんか、昨日からおかしい気がする・・・。
1度会っただけの人と、もう一度会うなんて・・・
・・それもふたりも



おかしいなと、思いつつあたしは家までの道を急いだ。

ガチャッ

ドアを開けるといつもどおりに、伝次郎が飛び出してきた。


みぃねぇはまだかえってないらしぃ。

伝次郎といちゃついていると、ママが顔をだした。



「あっ!帰ってきたぁ~。ねぇ、凛。聞いてよぉ。
 パパがね。連絡くれないのぉー(涙」


あたしのお父さんは、雪白 奏(ゆきしろ かなで)という。
結構かっこ良くて、現在の年齢に見られることはまずない。
そんなお父さんにママはでれでれである。
ママも結構可愛かったりするわけで、周りからは美男美女夫婦なんて呼ばれている。

今お父さんは、出張で地方に行っている。
仕事柄そういうことが多い。
そんな時、週に1度以上連絡がないとママは壊れてしまう。

だから、いつもあたしが壊れる前にお父さんに連絡を入れて、電話してもらうのだが、今回は遅かったらしい。



「だって、寂しいんだもん。」

とか、子供みたいな事を言いながら、泣いていた。


あたしはそっとみぃねぇにメールを打った。
< 49 / 134 >

この作品をシェア

pagetop