水色なお姫様




そして、いつものように出席確認を始める。


「水木ー。波下ー。珠美ー。・・・」

次々と苗字を呼ばれていく中、先生が思い出したように言い始めた。


「あー。今日垣本は、休みだー。」


「「えーえーえーえーえー」」


女子生徒が決まりきったかのように揃って声をあげた。


「何でですかー?」
「どうしてー?」
「体調悪いんですかー?」


などなど・・。聞き取れないほどの疑問が先生に投げかけられる。


「はいはい。垣本の心配より、自分たちの心配しろー。1時間目の英語、抜き打ちテストしようかって、担当の武井先生いってたぞー。」




「「えーーーーーー」」

これは、さっきの倍の声。

男子も一緒に悲鳴上げてたし、もちろんあたしも・・・。
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