その笑顔を、もう一度
シャツはビショビショでずっと汗が流れていた。ようやく真由美の住んでいるアパートに着いた。しかし、アパートは全壊していた。まさかと思った。近くにいたおばさんに聞いた。  「まだ人はこの下にいるんですか?!」           「ええ、まだ何人か取り残されてるわ、助けてちょうだい!」おばさんは泣いて頼んできた。俺はもしかしてと思い、崩れたアパートの破片をどかしていった。
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