ときどき阿修羅!!
日本刀って、日本刀だよね?
いや、うん。
だってさっき見たもん。
……あれって、本当に本物だったんだ。
私は、リセさんの右手につかまれた濃い紫色の細長い袋を見た。
使う方じゃなくて、作る方!?
「日本刀といえばタマキ、これ、忘れ物」
リセさんは右手を胸の前に掲げる。
「ほんとだ。やっぱり、律ちゃんのところにおいてきちゃったんだ」
「置いてきちゃったんだ、じゃないだろ!?
お前なあ、職人としてその感覚はまずいだろ」
「そう?
出来上がっちゃうと、どうでもよくなっちゃうんだよね」
タマキさんは、ありがとう、とリセさんに手を伸ばす。
「ちょっと待った!
いいか、タマキ、ここに置く。
置いてから、10秒数えるまで動くなよ」
リセさんは、左の手のひらをリセさんに向けながら、少し離れた縁側の上に置いた。
「なんだよ、10秒って。
まあいいや。おれ、拭い紙とってくる」
タマキさんは、少しムッとした顔でそう言いながら立ち上がり、部屋の中へ入っていった。
随分と後ろの方から、リセさんの溜め息が聞こえる。
あれ? リセさんいつの間にそんなに後ろに下がってたんですか?
いや、うん。
だってさっき見たもん。
……あれって、本当に本物だったんだ。
私は、リセさんの右手につかまれた濃い紫色の細長い袋を見た。
使う方じゃなくて、作る方!?
「日本刀といえばタマキ、これ、忘れ物」
リセさんは右手を胸の前に掲げる。
「ほんとだ。やっぱり、律ちゃんのところにおいてきちゃったんだ」
「置いてきちゃったんだ、じゃないだろ!?
お前なあ、職人としてその感覚はまずいだろ」
「そう?
出来上がっちゃうと、どうでもよくなっちゃうんだよね」
タマキさんは、ありがとう、とリセさんに手を伸ばす。
「ちょっと待った!
いいか、タマキ、ここに置く。
置いてから、10秒数えるまで動くなよ」
リセさんは、左の手のひらをリセさんに向けながら、少し離れた縁側の上に置いた。
「なんだよ、10秒って。
まあいいや。おれ、拭い紙とってくる」
タマキさんは、少しムッとした顔でそう言いながら立ち上がり、部屋の中へ入っていった。
随分と後ろの方から、リセさんの溜め息が聞こえる。
あれ? リセさんいつの間にそんなに後ろに下がってたんですか?