ときどき阿修羅!!
「いい子だ……」

 顔と顔の距離……ゼロ。

 柔らかく湿ったものが私の唇をなぞる。

 え、ええええええ!?

 頭に中は大絶叫。

 くくくくくち、舐められてる!?

 嘘!? 嘘でしょ!?

 ナニコレ!?

 キスじゃないの!?
 ここって、キスの場面じゃないの?

 ええええ!?

 ……これって、ファーストキスにカウントしていいのかな?

 い、いや、駄目か。だって、キスじゃないもん!

 舐められてるんだもん!!

 次の瞬間、イッツ、マジック。

 あっという間に両手を束ねられ、頭に上に固定された。

 ザシュ。

 小気味良い音が鼓膜を突き抜ける。

 ……ザシュ?

「良い研ぎ上がりだ」

 横を向けば、刀。
 視線を戻せば、恍惚の眼差しを刀に向けるタマキさん。

 おもむろに視線を落とせば――。

「ギャアァァァァ!!」
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