ときどき阿修羅!!
「律、イントネーションがちがう。
『さ』にアクセントをつけて流れるように!
ちゃんと発音しないと佐々木さんに失礼だぞ」
うんうん。ユキミさん、いいこと言った!
「そうですよ、リセさん。
何でも、佐々木さんは地獄耳って噂ですからね。
気をつけないと、リセさんも……」
「だから、佐々木さんって誰!?
というか、唯ちゃん、その後が気になるんだけど!
イントネーション間違った人、どうなっちゃったの!?」
おお!!
リセさんのツッコミって、なぜかわからないけれど――。
カ、イ、カ、ン。
「唯、よだれ垂れてるけど……メープル練乳ほしかった?」
は!!
あまりに快感で、よださんがこんにちはしちゃった。
タマキさんは、「ひとりで飲んじゃってごめんね」と手を伸ばして私の頭を5回撫でた。
うきゃー!!
これは、世に言う「アイシテル」のサインですよね!!
はい! 私もアイシテます!!
今のよだれは違うんです!
ちょっとリセさんのツッコミのテクに翻弄されただけで――
「タ、タマキさん!!
私、浮気なんてしませんから、心配しないで下さい!」
そして、メープル練乳ってなんですかあぁ!?
「そう? おれは、はちみつ練乳のほうが好きだけど」
は、はちみつ練乳に負けた……?
「あはは。可愛い唯ちゃんは、タマキが好きだったのかあ。
若いねえ。青い春を謳歌したまえ」
「ユキミ、お前、いくつだよ。
所帯もったおっさんか」