ときどき阿修羅!!
「タマキ……、またティーポット割ったのか、お前。
あれも今までと同じように、輸入物のアンティークなんだぞ」

「あ、そうなの?
ユキ、ごめんね」

 と、タマキさんは、ぺこりと頭を下げた。

「まったくしょうがない子だ。
律ー、揃いのティーカップ、捨てちゃっていいぞー。
今から新しいのセットで買ってくるからあ」

 ユキミさんは、そう言って立ち上がると、私に手を差し伸べた。

「唯ちゃんも、一緒に選んでくれないかい?」

「え? 私も?」

「ショッピングは可愛いお嬢さんと一緒に、と決めているんだ。
それに唯ちゃん、荷物、まだでしょ?」

 ん?
 なんでそれを……?

 ユキミさんって、超能力者? と勘ぐっていると、ユキミさんは、私の心臓辺りを指指した。

「律のTシャツの下、透けてる。
下着ごとタマキに斬られても尚、着替えてないってことは、そういうことでしょ」

 それから、ユキミさんは、私の耳元に口を寄せて

「それに、唯ちゃんに聞きたいこともあるし……いろいろと、ね」

 と甘い声で囁いた。
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