ときどき阿修羅!!
「タマキが悪いわけじゃないけど、僕だったら……避ける」
綺麗な男の人の横顔ってどこか寂しげに見えるものよ、って燈子博士は言ってたけど……今のユキミさんのそれは、美男子共通のいわれみたいなものじゃなくて、もっと。
こう……胸にせまるようなせつなさがあって。
その迫力じみたせつなさは、行き所のない不安を孕んでいるようにも見えた。
「で、僕は、傍観的な立場なわけ。
だから、たまにこうやって茶々を入れに行くわけだけど、こいつら本当はデキてるんじゃないのー? って思うくらいナカヨシなんだよねえ」
一変して、カラリと舌を回すユキミさんは「親友だと思ってた二人が実はホモでしたぁ、なんてことになってたら、どうしよ」と悪戯っぽく微笑む。
それは私も、どうしよ。
悔しいけど、リセさんには、何も敵う気がしない……。
は!!
私のライバルって実は、リセさん!?
ああ……どうしよう。
よくよく考えてみたら、タマキさんとリセさんって、相思相愛っぽくない?
もう、どことなく夫婦の雰囲気さえにじみ出てるし!!
「もし、そうなってたら、唯ちゃん、慰めてね?」
「それどころじゃありません、嫌です!!」
「せめて、無理ですって言おうよ。
オニイサン、さすがに傷つくよ」
「どさくさに紛れて、いたいけな少女をいかがわしいところに連れ込もうとするような人は、いくらカッコよくっても無理な上に嫌です」
「……あれは冗談だって、ほんと」
綺麗な男の人の横顔ってどこか寂しげに見えるものよ、って燈子博士は言ってたけど……今のユキミさんのそれは、美男子共通のいわれみたいなものじゃなくて、もっと。
こう……胸にせまるようなせつなさがあって。
その迫力じみたせつなさは、行き所のない不安を孕んでいるようにも見えた。
「で、僕は、傍観的な立場なわけ。
だから、たまにこうやって茶々を入れに行くわけだけど、こいつら本当はデキてるんじゃないのー? って思うくらいナカヨシなんだよねえ」
一変して、カラリと舌を回すユキミさんは「親友だと思ってた二人が実はホモでしたぁ、なんてことになってたら、どうしよ」と悪戯っぽく微笑む。
それは私も、どうしよ。
悔しいけど、リセさんには、何も敵う気がしない……。
は!!
私のライバルって実は、リセさん!?
ああ……どうしよう。
よくよく考えてみたら、タマキさんとリセさんって、相思相愛っぽくない?
もう、どことなく夫婦の雰囲気さえにじみ出てるし!!
「もし、そうなってたら、唯ちゃん、慰めてね?」
「それどころじゃありません、嫌です!!」
「せめて、無理ですって言おうよ。
オニイサン、さすがに傷つくよ」
「どさくさに紛れて、いたいけな少女をいかがわしいところに連れ込もうとするような人は、いくらカッコよくっても無理な上に嫌です」
「……あれは冗談だって、ほんと」