ときどき阿修羅!!
釣浮草が如く
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チチ。チチチ。
鳥? 朝……?
鳥のさえずりで目が覚めるなんて、初めて……。
あー、あぢぃ。
また、お母さん、エアコンきりやがったな。
生ぬるい風が頬を撫でる。
風って。エアコン切ったんじゃなくて、設定温度あげたってわけですかい。
嫌がらせ?
夏真っ盛りに温風って……。
ふぬぬぬ。ふあぁ。
森林にいるみたいな木のいい匂いがする。
……って、木のいい匂い!?
はっと、目を開ければ、見慣れぬ木目の天井。
ど、どこ!? ココ!!
今まで寝てたのが嘘みたいに、頭の中がぐるぐるとモーレツに回転。
汗で首に張り付いた髪の毛を手の平で払いっていると、左手に違和感を覚えた。
ゆっくりと顔を左に向ける。
左肩から、伸ばして布団から突き出た腕の先端に視線を走らせる。
ぎえ!!
ド、ドラえもん!?
左腕の先端には、メロン大の球体が装着されていた。
あっれぇぇぇぇ!!
私の左手ってドラえもんだったっけ?