【短】さ く ら Ⅰ~あなたのことが好きすぎて~
映画館に着いたあたし達。
予想以上にそこは混んでた。
「あっ、あと20分後に始まる回がある。」
「ホント?」
「うーんと、座席は…端のほうなら空いてるけど、そこでもいい?」
「うん!」
チケットを買ったあたし達は映画館の中で待っていた。
すると後ろから突然、声が聞こえてきた。
「亜由ちゃん?」
「えっ?あーっ!今西さん!」
「…誰?」
「あのね、バイト先の先輩なんだ。」
「ふーん。」
「おっ、この人が噂の遠距離の彼氏?」
「はいっ!」
「はじめまして~彼氏さん♪バイト先の優しい先輩こと、今西です~♪」
「なに自分で優しいとか言ってるんですか!」
「だって事実じゃん。」
「…はいはい。」
「あ、オレ待ち合わせしてるんだった!ってわけでばいばーい。」
今西さんはあっという間にいなくなっていった。